壁掛け型の自作LEDゲームパネルの作り方を紹介

Adafruitのブログで、Raspberry PiとLEDマトリックスを使った壁掛け型のゲームパネルの自作方法が紹介されています。
この記事では、Raspberry Pi上でレトロ風のゲームができるピコ8を動かしています。さらに画面をソフトウェアで128×128ピクセルのディスプレイに表示し、非常に明るいレトロな雰囲気を楽しめる環境を自作するものです。

ピコ8って何?
ピコ8(PICO-8)は「ファンタジーコンソール」と呼ばれる、レトロゲーム風の雰囲気を楽しめるソフトウェアです。約15ドル(およそ2,200円)で購入でき、Windows、Mac、Linux、そしてラズベリーパイなど様々な環境で動作します。ドット絵のようなレトロな見た目と、シンプルながらも奥深いゲームプレイが特徴です。

Adafruitとは?
Adafruitは、電子工作やDIY(自分で作る)プロジェクトのための部品やキットを販売しているアメリカの会社です。2005年にリメイ・フリードという女性エンジニアによって設立されました。初心者から上級者まで、様々な電子部品や学習リソースを提供しており、プログラミングや電子工作を楽しく学べる環境づくりに貢献しています。

必要な材料
このプロジェクトに必要な主な部品は以下の通りです:
- ラズベリーパイ5(4GBモデル):約8,800円
- SDカード(64GB):約1,800円
- Adafruit RGB マトリックスボネット:約2,200円
- 64×64 RGB LEDマトリックス(4枚):約8,800円×4
- 小型USB外部スピーカー:約1,800円
- 電源関連部品
- IKEAのSANNAHEDフレーム
- ピコ8ソフトウェア:約2,200円
- USBゲームパッド
仕組み
このアーケード機は、ラズベリーパイ5でピコ8を起動し、その映像を4枚のLEDマトリックスに表示するという仕組みです。技術的には「XVFB」という仮想フレームバッファを使い、ピコ8が小さなモニターに表示されていると認識させています。そして、Pythonスクリプトがそのフレームバッファを取得し、LEDマトリックスに送信しています。
作り方のポイント
- IKEAのフレームに3Dプリントした固定具を取り付けます
- 4枚のLEDマトリックスを配置して、128×128ピクセルのディスプレイを作ります
- ラズベリーパイにピコ8とPiomatterというソフトウェアをインストールします
- 専用のPythonスクリプトを設定します
- 壁に取り付けて、ゲームパッドを接続して遊びます
注意点
LEDマトリックスは明るく、電力を多く消費します。適切な電源を使い、長時間の使用には注意しましょう。また、壁への取り付けは安全に行い、ケーブル類はきちんと整理して火災などのリスクを避けることが大切です。
LEDパネルでゲームをするメリット
通常のディスプレイではなくLEDパネルでゲームをする魅力はたくさんあります:
- 視覚的なインパクト: LEDマトリックスの発光は鮮やかで、暗い部屋でも美しく光り、ゲームの雰囲気を一層引き立てます。
- 一体型のデザイン: 壁に飾れるアート作品として機能するため、使わないときでも部屋のインテリアになります。
- レトロ感の強調: ピクセルが物理的に分かれているため、古き良きドット絵ゲームの魅力が増します。
- 会話のきっかけ: 友達が家に来たときに、必ず話題になる目を引くアイテムになります。
- DIYの達成感: 自分で組み立てて完成させる喜びを味わえます。
楽しみ方
完成したアーケード機では、ピコ8の数多くのゲームを楽しめるだけでなく、デモシーン(視覚的なコンピューターアート)のコードを実行して、インテリアとしても楽しむことができます。ゲームをしないときでも、飾りとして壁に美しいピクセルアートを表示できるのが魅力です。
このプロジェクトは本格的ですが、手順を踏めば中級者でも挑戦できる内容になっています。自分だけのレトロゲーム機を作って、遊びながら技術も学べる素晴らしい体験になるでしょう。
詳細情報
商品の購入は主にAdafruitのウェブサイト(https://www.adafruit.com)で可能です。ピコ8はhttps://www.lexaloffle.comで購入できます。
参考情報
- https://www.lexaloffle.com/pico-8.php - ピコ8の公式サイト
- https://www.adafruit.com/product/2345 - RGB LEDマトリックスの詳細情報